11/2 112万人分の年金資産を放置、転職・退職時に必要な手続きせず(企業型DC)
企業が掛け金を払い、従業員が運用する企業型確定拠出年金で、約112万人分の年金資産が放置された状態になっていることが国民年金基金連合会のまとめでわかった。2017年度末から1.5倍になった。総額は昨年度末で約2600億円に上っている。転職時などに必要な手続きをとらなかったためで、運用機会を逃し、老後の資産形成に影響を及ぼす可能性がある。企業型DCの加入者は年々増加しており、全国で約780万人にのぼる。積み立てた年金資産は、6か月以内に個人型確定拠出年金(iDeCo)などに移す手続きをしなければ自動的に移管され、その後は運用されない。
11/3 FRBが0.75%利上げ、12月の利上げ幅縮小示唆 累積効果を考慮
米連邦準備理事会(FRB)は連邦公開市場委員会で、フェデラルファンド金利の誘導目標を0.75%ポイント引き上げ、3.75─4.00%とした。その上で、これまでに実施した「金融引き締めの累積効果」を考慮し、今後の利上げ幅がより小規模なものになる可能性を示唆した。 声明では、FRBの急速な利上げの影響がまだ浸透過程にある点に留意し、政策金利の水準を「長期的なインフレ率の2%回帰に向け、十分制約的な水準」に設定することを意図するとの新たな文言が加わった。
11/4 「サハリン1」への日本参画を正式決定…経産省など
経済産業省や日本の商社などでつくる「サハリン石油ガス開発」は、露政府が新設したロシア極東サハリン沖の石油・天然ガス開発事業「サハリン1」の運営会社に参画することを正式に決めた。今後、サハリン石油ガス開発はロシア側に通知する。サハリン1を巡っては、露政府が新設する会社に事業を移管する大統領令にプーチン露大統領が署名。露政府は10月14日に新会社を設立したと発表していた。露政府は外国企業に対し、新会社設立から1か月以内に権益を維持するか、通知をするよう求めていた。
11/5 女性の平均賃金「男性の4分の3」開示義務で何が変わる
日本の女性の平均賃金は男性の4分の3の水準にとどまり、男女の賃金格差は国際的にも大きい。格差解消のため、政府は男女間賃金格差の公表を企業に義務付け、実質的に10月から開示がスタートした。2023年度からは有価証券報告書にも男女別の賃金開示を義務づける見通し。企業は開示を機に、人事制度や働き方の見直しが迫られる。スイスの世界経済フォーラムは、男女間格差を測るジェンダーギャップ指数を公表している。22年版では、日本は146カ国中116位と主要国で最低、アジアでも韓国、中国、東南アジア諸国連合諸国より下位だ。